コンサルタント日記

2014年11月07日

認知症対策 医療・介護以外の課題も多い

 本日の読売新聞の記事です。高齢化により、認知症患者が急増していることに関して、今後の対応策をどうしていくかについての記事なのでご紹介します。我が国はご存知のように、超高齢化社会が進展しています。それに伴い、認知症患者も今後急増すると予測されています。現在は、医療・介護が担い手の中心ですが、今後は見守りも含めた社会全体でのケア体制が求められます。政府もそれらのことを認識して、今後対策を打っていくことと思います。内容は下記の通りです。


『認知症の人が尊厳を保ち、安心して暮らせる社会を実現するため、政府を挙げた取り組みを推進する必要がある。
 安倍首相は6日、東京で開かれた政府主催の「認知症サミット」日本会議で、認知症対策を加速させる新たな戦略を策定する方針を表明した。
 治療法の研究開発に役立てるため、1万人程度を対象に、遺伝情報や生活習慣などの疫学調査を実施することも打ち出した。着実に実行してもらいたい。
 国内の認知症の高齢者は462万人に上る。予備軍も含めると800万人を超え、高齢者の4人に1人に当たる。団塊の世代の高齢化とともに、今後、急増するのが確実だ。社会に深刻な影響を及ぼすことが懸念される。
 認知症が進むと、徘徊や暴力などの症状が出る場合がある。在宅ケアの体制が不十分なため、精神科病院に長期入院するケースが多い。介護施設に入所しても、職員の人手不足などから、投薬でおとなしくさせられることもある。
 現状を改善せねばならない。
 厚生労働省は2013年度、在宅ケアに重点を置いた認知症対策5か年計画をスタートさせた。発症初期から保健師らが自宅を訪問して相談・助言にあたる「初期集中支援チーム」の新設が柱だ。
 発症初期から対応することで、進行を遅らせたり、在宅生活の期間を延ばしたりできるとされる。支援チームの全国展開と担い手の育成が急務である。
 現在の支援策は、医療・介護分野が中心だが、認知症の人たちの暮らしを支えるには、それだけでは不十分だ。
 認知症の高齢者の独り暮らしが増えた結果、詐欺被害が増えている。財産を守る成年後見制度は、後見人の確保が難しいことなどから、普及が進んでいない。外出したまま行方不明になるケースも相次ぎ、社会問題となった。
 英国には、認知症の人がバス停で行き先を印刷したカードを掲げれば、運転手が目的地まで連れて行ってくれるシステムを導入している地域がある。
 こうした利用しやすい交通機関の整備など、工夫を凝らした支援策が欠かせない。偏見をなくすための教育の充実も重要だ。対策は多岐にわたる。国家戦略が求められるゆえんである。
 先月、国内初の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」が発足した。今後、政策提言などを行う。国家戦略には本人や家族の声を反映させることが大切だ。』


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2014年10月24日

生活保護者に後発薬…「医療扶助費」圧縮へ

 本日の読売新聞の記事です。生活保護を受けられている方の医療費に充てる「医療扶助費」の見直しに関する記事なのでご紹介します。見直し案では、「医療扶助費」の中の投薬をすべて後発品に切り替えるということですが、医療扶助費に限らず、効用・安全性に問題なければ、一般の投薬も可能な限り切り替えて、無駄を削減し、難病の治療に関する新薬の開発に充てていくようにすれば良いのではないかと思います。内容は下記の通りです。


『財務省は、生活保護受給者の医療に充てる「医療扶助費」を2015年度予算編成で見直し、処方する薬を価格の安い後発医薬品(ジェネリック)に切り替えることで約500億円の圧縮を図る方針を固めた。
 27日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で見直し案を示し、厚生労働省との折衝に入る。
 生活が困窮している人に支給する生活保護費は12年度で約3・6兆円に上り、受給者は最多の約216万人(昨年10月末時点)に達している。受給者の医療にかかる費用は公費である医療扶助費で全額負担される。12年度は1・7兆円で、生活保護費の約半分を占めた。
 後発医薬品は、特許切れの医薬品と成分や安全性が同等で、値段が安いのが特徴だ。現在、医療扶助の対象では48%しか使われていないが、財務省は全て後発医薬品に切り替えることで、医薬品にかかる費用を920億円から420億円程度に圧縮できると試算している。』


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2014年10月03日

在宅ホスピスなど投資 地銀5行の医療・介護ファンド第1陣

 本日の日本経済新聞の記事です。横浜銀行や福岡銀行など有力地銀5行が医療・介護などヘルスケア産業への育成・支援を目的としたファンドの設立に関する記事なのでご紹介します。医療や介護の分野でも、拡大やサービスの充実には、金融機関の支援が不可欠です。今回は、ファンドという今までには少ない事例ですが、融資と違って、中長期的に育成・支援できるメリットがあります。こういう取り組みが全国に広がることを期待します。



『横浜銀行や福岡銀行など有力地銀5行が共同で設立した医療・介護などヘルスケア産業に投資するファンドの第1陣が明らかになった。自宅で終末期ケアを受けられる在宅ホスピスの楓の風(東京都町田市)と、高度なリハビリを受けられるデイサービス事業者のYOU(東京・豊島)に出資する。医療機関や介護施設では提供しにくいサービスを育成するため、設備投資資金を供給する。
 3日に発表する。「地域ヘルスケア産業支援ファンド」は横浜、福岡、常陽、千葉、西日本シティの有力地銀5行が約20億円拠出し、地域経済活性化支援機構が運営している。今回の投資は普通株や優先株を通じた出資で、融資と違い中長期的に成長支援できると判断した。投資額は非公表。
 第1陣に内定した楓の風は、自宅で人生の終末期を迎えたい患者向けに、看護師を派遣する訪問介護事業などを展開する。増資で得た資金はサービス地域の拡大に向けた拠点の増設や、看護師を確保する費用に充てる。
 YOUは埼玉県や千葉県で病院などを経営する富家(ふけ)グループが今春、立ち上げた会社。後遺障害が残るなどで自宅療養を余儀なくされた人の自宅近くに、理学療養士によるリハビリサービスを受けられる施設をつくる。10〜20の派遣拠点を開く資金に充てる。』


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2014年09月19日

健保料 健康なら安く 厚労省が新制度、医療費抑制狙う

本日の日本経済新聞の記事です。厚生労働省が新たに創設を企画する公的医療保険制度についての記事なのでご紹介します。この制度では、健康な人とそうでない人で、健康保険料に差をつけるというものですが、導入には様々な課題があり、議論が必要に思います。実現すれば、少しはメリハリのついた制度になる気はしますが、果たしてそうでしょうか。内容は下記の通りです。



『厚生労働省は特定健診(メタボ健診)の数値が改善した人などを対象に公的医療保険の保険料を安くする仕組みを作る。健康づくりに励んでもらうきっかけにする。糖尿病などの生活習慣病にならない人を増やして医療費の伸びを抑えたいと同省は期待している。
 厚労省は審議会を開いて新しい制度の仕組みを19日から議論する。来年の通常国会に保険料を安くできる法案を提出する。健康保険組合側のシステム対応が必要なため、2016年度以降に実施する健保が多そうだ。
 対象は大企業の健康保険組合、自営業らの国民健康保険、中小企業の全国健康保険協会(協会けんぽ)で、各健保が希望すれば保険料を安くする仕組みを導入できる。今の仕組みでは、健康保険組合の加入者は健康な人もそうでない人も同じ保険料率となっている。
 メタボ健診で血圧、血糖などの数値が良くなった人が候補となる。もともと健康な人は数値の改善が難しいので、代わりにお金やスポーツクラブの利用券などの給付を検討する。例えば、1年間病院に行かなかったら1万円分を支給する方法などが考えられる。
 メタボ健診を受けない人の保険料は変わらない。お金や利用券の給付も受けられないようにして、メリハリをつける。』



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2014年09月05日

医療費抑制には病院に行かないようにするのが一番?

 本日の「THE PAGE」の記事です。各県の医療費削減について記載された記事なのでご紹介します。ご存知のように国民医療費は毎年上昇し続けており、2011年度は38兆円でした。一方で高度先進医療等、医療技術は進歩を続けています。記事にもあるように、風邪などの治療には大衆薬で対処し、命に直接関わる治療には、高度先進医療等、医療費を重点配分するなどの根本的な見直しが必要ではないかと思います。内容は下記の通りです。



『危機的な状況にある日本の医療財政を健全化するため、各地で様々な取り組みが始まっています。こうした取り組みは効果があるのでしょうか。
 秋田県では、複数の製薬会社が連携し、病院で大衆薬を処方する実証実験が始まると報道されています。病院では、通常、医師の処方箋をもとにした医療用の薬が処方されますが、価格が高いため医療費高騰の原因となっていました。風邪など軽い症状の場合には、価格の安い大衆薬を活用しようという試みです。
 医療費を抑制するやり方がある一方、そもそも医者にかからないようにしようという取り組みもあります。岡山県総社市では、特定健康診査を受けて、1年間医者にかからなかった世帯には、もれなく1万円を支給するという取り組みを始めています。病気にならなければ、そもそも医療費がかからないだろうという発想です。
 長野県は長寿県として知られ、2010年における長寿トップとなっています。一方、長野県は一人当たりの老人医療費が18年間連続で全国最小という記録を持っています。また、医師数や病院数が少なく、平均入院日数も短いという特徴があります。つまり、病院そのものが少ないため、めったなことでは医者にかからないという生活習慣が定着しており、逆にこれが長寿の要因になっている可能性があるのです。
 日本では年金の維持可能性がよく話題に上りますが、実は医療財政の方が状況はより深刻です。2011年の国民医療費の総額は38兆6000億円に達しており、2020年には現在より30%も支出が増加する見込みです。同期間における、年金の支出増加の予想は約9%ですから、医療費の膨張がいかに大きいかが分かります。
 医療費は年金と異なり、積立金というものが存在しません。保険料収入や国庫からの補助が減少してしまうと、そのまま医療サービスの低下につながってしまうという特徴があります。
 政府は、保険診療と自由診療(全額自費による診療)を組み合わせた混合診療の導入を検討しています。新しい薬や治療法を柔軟に選択できるなど、患者の利便性向上が期待できるとしていますが、背景には自費による治療を増やして医療費を抑制したいという狙いがあるのは明らかです。
 日本では国民皆保険制度のもと、保険料さえ納めていれば、誰でも医者にかかることができる社会を実現してきました。しかし、一方で、安易に病院に行く人が増え、医療費を際限なく膨張させてきたのも事実です。貧富の差に関係なく病気の治療ができる国民皆保険制度を維持したいのであれば、医療費の抑制策や、そもそも病院に行かないようにする取り組みは、必須のものといえるでしょう。』


doctor_b3 at 09:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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