2014年11月

2014年11月21日

マイナンバーとは別の医療ID必要 日本医師会など声明

 一昨日のIT proの記事です。政府が主導するマイナンバー制度とは別に、医療IDの必要性に関する日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会等、3師会の声明が掲載された記事なのでご紹介します。記事では、マイナンバーとは別の医療IDが必要だ、と主張しています。個人情報保護法等、関連法案との整合性等、議論は一筋縄ではいきませんが、是非とも調整を進めてほしいものです。内容は下記の通りです。


『日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会は2014年11月19日、「医療等IDに係る法制度整備等に関する三師会声明」を発表し、マイナンバーとは異なる医療IDが必要だと表明した。また、個人番号カードへの健康保険証の機能の取り込みに反対を表明した。
 声明では、機微な医療情報を管理する番号がマイナンバー制度の個人番号のように一人ひとりに唯一無二の番号であれば、「過去から現在治療中の病気、死後にいたるまでひも付けできるということになる」と指摘。デジタルデータとして漏洩した場合は取り返しがつかないとして、医療IDは必要な場合に「忘れられる権利」「病歴の消去」「管理番号の変更」「複数管理番号の使い分け」などが担保される議論が必要だとした。
 また、政府が検討している個人番号カードへの健康保険証の機能の取り込みに反対を表明した。その理由として、「券面に個別番号が記載されているカードを医療の現場で使うことは、患者の病歴という極めてプライバシー性の高い情報が個人番号とひも付く危険性が高くなる」とし、個人番号を医療の現場で利用すべきではないとした。
 さらに、医療従事者には守秘義務(秘密漏示罪)が科されて懲役や罰金という厳罰がある一方で、個人情報保護法では事業者への行政処分の罰則にとどまり、医療従事者と同じ医療情報を取り扱えるのは矛盾だと指摘。「個人情報保護法改正案に医療情報に関する特例を規定すべきだ」とした。
 また、現行の個人情報保護法では対象外となっている死者に関する情報について、死者や遺族の尊厳について法改正などで考慮するよう要請。公益目的の研究であっても生者に近い条件で取り扱うべきだとした。
 医療情報に含まれる身体の特徴は他の情報と照合されれば個人が特定される可能性が否定できず、消費行動履歴やポイントなどと同じ扱いで済むとは考えられないと主張。医療情報の二次利用・突合に制限を求めた。
 医療以外の異業種企業が新規ビジネスとして始めている遺伝子情報の収集・解析についても、遺伝的疾患などの情報から子孫が人権侵害や差別の対象となる可能性があるとして、集積や二次利用について制限を加える形で法改正を求めている。
 一方で、地域医療・介護連携などで共通の患者番号があれば効率的になると指摘。救命活動の際には本人の同意がなくとも医療IDで関係機関が的確な情報を得られることが望ましいとした。また、法改正で新たに発足する第三者機関について、「個人情報を守る立場」の監視機関が必要だとした。レセプト(診療報酬明細書)情報の利用を踏まえて、医療従事者や医療機関などのプライバシーも求めている。』


doctor_b3 at 09:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)コンサルタント日記 

2014年11月07日

認知症対策 医療・介護以外の課題も多い

 本日の読売新聞の記事です。高齢化により、認知症患者が急増していることに関して、今後の対応策をどうしていくかについての記事なのでご紹介します。我が国はご存知のように、超高齢化社会が進展しています。それに伴い、認知症患者も今後急増すると予測されています。現在は、医療・介護が担い手の中心ですが、今後は見守りも含めた社会全体でのケア体制が求められます。政府もそれらのことを認識して、今後対策を打っていくことと思います。内容は下記の通りです。


『認知症の人が尊厳を保ち、安心して暮らせる社会を実現するため、政府を挙げた取り組みを推進する必要がある。
 安倍首相は6日、東京で開かれた政府主催の「認知症サミット」日本会議で、認知症対策を加速させる新たな戦略を策定する方針を表明した。
 治療法の研究開発に役立てるため、1万人程度を対象に、遺伝情報や生活習慣などの疫学調査を実施することも打ち出した。着実に実行してもらいたい。
 国内の認知症の高齢者は462万人に上る。予備軍も含めると800万人を超え、高齢者の4人に1人に当たる。団塊の世代の高齢化とともに、今後、急増するのが確実だ。社会に深刻な影響を及ぼすことが懸念される。
 認知症が進むと、徘徊や暴力などの症状が出る場合がある。在宅ケアの体制が不十分なため、精神科病院に長期入院するケースが多い。介護施設に入所しても、職員の人手不足などから、投薬でおとなしくさせられることもある。
 現状を改善せねばならない。
 厚生労働省は2013年度、在宅ケアに重点を置いた認知症対策5か年計画をスタートさせた。発症初期から保健師らが自宅を訪問して相談・助言にあたる「初期集中支援チーム」の新設が柱だ。
 発症初期から対応することで、進行を遅らせたり、在宅生活の期間を延ばしたりできるとされる。支援チームの全国展開と担い手の育成が急務である。
 現在の支援策は、医療・介護分野が中心だが、認知症の人たちの暮らしを支えるには、それだけでは不十分だ。
 認知症の高齢者の独り暮らしが増えた結果、詐欺被害が増えている。財産を守る成年後見制度は、後見人の確保が難しいことなどから、普及が進んでいない。外出したまま行方不明になるケースも相次ぎ、社会問題となった。
 英国には、認知症の人がバス停で行き先を印刷したカードを掲げれば、運転手が目的地まで連れて行ってくれるシステムを導入している地域がある。
 こうした利用しやすい交通機関の整備など、工夫を凝らした支援策が欠かせない。偏見をなくすための教育の充実も重要だ。対策は多岐にわたる。国家戦略が求められるゆえんである。
 先月、国内初の当事者団体「日本認知症ワーキンググループ」が発足した。今後、政策提言などを行う。国家戦略には本人や家族の声を反映させることが大切だ。』


doctor_b3 at 08:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0)コンサルタント日記 
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