2014年07月

2014年07月25日

最先端から地域連携まで医療の未来を探る新病院

 一昨日の夕刊フジの記事です。北里大学病院の「新病院プロジェクト」に関する記事ですのでご紹介します。地域の中核病院である大学病院が地域医療・連携を推進していくのは、今後の高齢化社会において理想的な体制ですね。今後の取り組みに注目です。内容は下記の通りです。


『新しい病院は、設備やアメニティーが充実している。術中にCT(コンピューター断層撮影)や血管造影が行えるハイブリッド手術室をはじめ、手術支援ロボットなど、最先端の医療設備はもちろん、屋上にはヘリポートを設置し救急医療にも貢献。
 さらに、ホテルのようなロビーや特別室など、新しい建物には目を見張るものがある。特に、高度先進医療を推し進める大学病院では、設備の充実は最先端の治療も後押しする。
 そんな新病院(本館)を今年5月にオープンした北里大学病院では、単に高度先進医療の推進だけでなく、将来的な地域医療の発展も念頭に置き、新たなモデルケースとなるような体制づくりも行っている。
 「大学病院の役割として、高度先進医療や急性期疾患の治療、研究や人材育成などがあります。一方で、急性期の治療を終えた患者さんは、地域での回復期医療や在宅医療が必要となります。従来、地域連携は強化していますが、回復期医療や在宅医療を担う人材育成も必要不可欠です。包括的な医療の提供をすべく、新病院のプロジェクトでは、将来を見据え、時代に合わせて成長する大学病院を目指しています」とは、海野信也病院長(58)。
 北里大学病院は1971年に開院。2005年、建物の老朽化による建て替えも含めた「新病院プロジェクト」をスタート。本院から約600メートル離れた北里大学東病院では、機能の一部を本院へ移すと同時に、回復期リハビリテーション、在宅・緩和支援センター、小児在宅支援センターなどを新設し、来秋には新病院プロジェクトを完成させる予定だ。
 すでに、患者には入院直後から医療ソーシャルワーカーがサポートし、退院後の道筋もスムーズになるような体制を整えている。しかし、海野病院長は、さらに病院を成長させるべく奮闘中。
 「新しい病院の建物は、その後、40〜50年は使用することになります。今が最適であっても、時代によって変化は求められます。将来的に必要となる医療は何か。人材育成の仕組みをどうシステマティックに変えていくか。建物だけでなく、人材とその運営に関わる新たな仕組み作りを行っているところです」
 一般的に、高度先進医療などではチーム医療の重要性が叫ばれて久しい。漠然とした横のつながりではなく、いかに業務を連携させるか。それを具現化すべく、海野病院長は、チーム医療担当の院長補佐を設置し、組織自体のあり方にまで踏み込んだ取り組みを行っている。加えて、薬剤師や看護師など、医師以外のスタッフへのキャリアアップ制度など、実際に働く人たち全体の成長も後押ししようとしている。
 「高齢化社会が進む日本で、これからの大学病院の在り方を示したい」と海野病院長。未来適応の病院へと進化し続けるべく、力を注いでいる。』

doctor_b3 at 09:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)コンサルタント日記 

2014年07月11日

医療マイナンバーの活用を強く主張

 一昨日のITproの記事です。日本ユーザビリティ医療情報化推進協議会の会見の記事なのでご紹介します。会見では、これまでの活動報告と政府などに対する提言を行っていますが、その中で、特に医療マイナンバー制度の導入のメリットについて強調されています。プライバシー保護の問題もありますが、是非ともこのマイナンバー制度が導入・活用されることを期待したいと思います。内容は下記の通りです。


『日本ユーザビリティ医療情報化推進協議会(JUMP)は、7月9日都内で記者会見を開き、これまでの活動報告と政府などに対する提言、これからの活動方針について解説した。
 2014年度に31兆円と過去最高を記録するなど、医療費を含む社会保障費の削減は、喫緊の課題となっている。同協議会理事長の森田朗氏(国立社会保障・人口問題研究所所長、中央社会保険医療協議会会長)は、これを解決するための政策として、以下の三つを提言した。

(1)個々の施設を超えて情報を活用可能とするための標準化推進
(2)性格の情報の主体を識別子連携するためのマイナンバー(医療用連携符号)の導入
(3)情報の利活用を強化するためのプライバシー保護法制の確立

 加えて、これらの政策導入で期待される効果として、下記の項目を挙げた。
 まず、健康・医療情報大規模データベースを活用した医療安全の徹底。電子お薬手帳などによる75歳以上の高齢者の薬の飲み残し削減(推定年475億円)、重複投薬の適正化(年間1400万件、院外処方の2〜3%)、創薬・治験での被験者選出の際の精度向上と最適化(1治験当たり5〜15億円)、創薬の成功率の向上などで、大幅なコストの削減が見込める。
 次は、医療トレーサビリティの確立による患者の安全安心の向上。医療機器だけでなく医薬品のトレーサビリティを実現できれば、医療過誤防止に加えて医療事務経費削減が見込める。「例えばトルコでは、偽薬対策などの目的もあって、錠剤1個単位でのトレーサビリティが実現している。日本では、点滴や注射の薬品にはバーコードが付与されるようになっているが、飲み薬には未実施。薬品メーカーの協力を仰ぎながら、推進していきたい。職員がスマートフォンでバーコードを確認できるようにすれば、病院側も経費を抑えられる」(落合慈之同協会医療トレーサビリティ推進PJ委員長、NTT東日本関東病院名誉院長)。
 さらに、マイナンバー(または、医療用連携符号)導入による効果。一つは、個人向けの健康ポータルを通じて健康診断データに基づいた健康管理を促すことで、疾患に苦しむ患者の減少と医療費の削減を狙う。「人工透析患者を20%減らせれば、年間350億円の医療費を削減できる」(千葉光行同協議会理事、健康都市活動支援機構理事長、前千葉県市川市長)。
 もう一つは、医療保険のリアルタイム資格確認を実現し、病院側の請求不能などを減らすもの。現在は、以前勤務していた企業などが発行した保険証で請求されたケースなどでは、1〜3か月後に審査機関から病院へ戻され、当該患者に病院側で確認できた場合に再度請求できる仕組み。連絡が取れないケースなどでは、そのまま不払いとなってしまうことも多い。同協議会は、マイナンバー導入でこうしたケースが減少すれば、作業負担の軽減や不払いの減少などで年間約256億円の経済効果があるという試算を紹介した。
 同協議会委員で医療情報システム開発センター理事長、東京大学特任准教授の山本隆一氏は「特に医療へのマイナンバー導入には、大きな期待をしている。現在2万4000種類の病名があるが、これを全て網羅しなくても、がんやうつ病、糖尿病などの生活習慣病など、数百種類のデータを集めただけでも大きな効果が見込める」と主張した。』


doctor_b3 at 09:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)コンサルタント日記 
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