2013年01月10日

iPS研究 再生医療実用化へ支援充実を

 本日の読売新聞社説の記事です。昨年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中教授が開発したiPS細胞に関しての記事です。下記にもあるように医学、医療の研究には巨額の投資が必要です。また、臨床試験も効率的に実施していかなければなりません。産官学が協力することも必須です。米国や欧州に遅れを取らないように、早期に実用化を実現して、医療産業の活性化に繋げてほしいいと強く期待します。内容は下記の通りです。


『医学の究極目標は、病気やケガを根本から治療することである。
 その要の技術となり得るのが、様々な細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)だ。
 患者の皮膚細胞から作り出したiPS細胞を治療対象の臓器の細胞に育てて移植すれば、臓器の機能は再生できる。元は患者の細胞なので拒絶反応はない。夢のような治療の実現を期待したい。
 iPS細胞を生み出した京都大学の山中伸弥教授が昨年、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。日本は、再生医療の基礎研究で世界の先頭集団にいる。
 政府がiPS細胞の研究を加速する方針を打ち出したことは、多くの患者に朗報だろう。
 文部科学省は、研究開発のロードマップを改定した。従来の計画を前倒しして、神経損傷患者の治療を5年以内に実現するなどの目標を掲げた。
 政府が来週決める今年度補正予算案にも、研究施設の整備や、企業や大学への支援策を盛り込む方針だ。経済産業省は、関連産業の育成策などを検討中という。
 実用化を目指す国際競争は激烈だ。米国は、iPS細胞を生命科学研究の重点に位置づけ、巨額の研究開発予算を投じている。欧州でも、産学による研究開発が急速に拡大している。
 日本も遅れてはならない。革新的な医療技術の実用化により、医療産業の活性化につなげることが求められる。
 医学、医療の研究開発には巨額の投資が必要だ。実用化までには試行錯誤は避けられず、政府の継続的な支援が欠かせない。
 企業や大学が果敢に挑めるような体制の構築も急ぎたい。
 iPS細胞については、実際に治療に使うと、がん化する恐れがあるとして、安全面での課題を指摘する声もある。この点については、がん化する要因をなくす技術を山中教授らが開発し、解決への道筋は見えてきた。
 理化学研究所は年内にも、iPS細胞による網膜治療の臨床研究に乗り出す。国内の臨床応用は初めてだ。京大は、多数の人のiPS細胞を作って凍結保存する「ストック計画」も予定している。研究を加速してもらいたい。
 最大の問題は、安全性、有効性を確かめる臨床試験をどう効率化するかだろう。日本の臨床試験は海外に比べ、承認に年月がかかると批判されている。
 厚生労働省は、臨床試験制度の改善に本腰を入れるべきだ。』(2013年1月10日01時21分 読売新聞)

doctor_b3 at 18:18│Comments(0)TrackBack(0)コンサルタント日記 

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